【TRPGのおすすめ・レビュー】「永い後日談のネクロニカ」~人類が滅んだ世界を舞台に少女ゾンビが戦うTRPG~

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ネクロニカ

YU@ボドナビ(@boardgameblog2)です!

今回は人類が滅んだ世界を舞台に少女ゾンビが戦うTRPG「永い後日談のネクロニカ」をレビューします!

プレイヤーは「ドール」と呼ばれる少女のゾンビとなります。

ゾンビの世界観が苦手な方はここで引き返しましょう。(汗)

ドールは自分をパーツで強化することで強くなるので、改造(?)していく面白さがありますね!

世界観が独特ですが、このあたりはTRPGの面白さをしっかりと感じることができます。

今までレビューしたTRPGと少しシステムが異なる部分があるので、最初は戸惑う所もありましたがすぐに慣れました。

遊ぶ人を選びますが、この世界観やゾンビの表現が大丈夫な方におすすめのTRPGです。

▽永い後日談のネクロニカ

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ネクロニカってどんなTRPG?

  1. 人類が滅んだ世界を舞台に少女ゾンビが戦うTRPG!
  2. パーツで強化したドールでバチバチに戦おう!
  3. プレイ前に世界観や表現が苦手な人がいないか事前に確認を!

▽プレイヤーはドールとなり敵と戦うTRPG!
ネクロニカ

▽少しグロテスクな表現があるので、苦手な人は注意しましょう。
ネクロニカ

ネクロニカの評判

ネクロニカはこんな人におすすめ!

  • ゾンビが好きな人
  • カワイイ×グロテスクな世界観が好きな人
  • 自分を強化していきたい人
  • 世紀末に生きたい人。

ネクロニカの詳細データ

人類が滅びた後、みんなが死んだ世界ではもう誰も死ななくて、動くのは死人ばかり。

生きた心持つ、死せる少女が見てゆく世界。同じ境遇の姉妹との会話が保つ正気の境界。
欲望と狂気のままに、少女を見守る造物主。これなるは終わった世界を観劇する手引書。
屍少女と死人使いの舞台へどうぞご参加を。

TRPG(テーブルトークRPG)というのはプレイヤーが実際に集まってキャラクターを作り、ゲームマスターというシナリオ制作者との会話で物語を進行させていく、という極めて自由度の高いロールプレイングゲーム。会話でキャラクターを演じる即興演劇は極めて楽しい。しかし、なかなか集まってプレイするって大人になると難しい。
「永い後日談のネクロニカ」は人類の滅んだ世界で心を持った少女ゾンビが駆けまわるTRPG。ゾンビになって、お互いを壊し合おう!
ゾンビ少女になって、オンラインでイキイキ飛び回れる「ネクロニカ」。TRPGの雰囲気がわからない人向けにリプレイも発売されます。ルールブックを手にしてキャラ作りするだけでも十分楽しいと思いますし、プレイもお話を聞くと一晩でできるようです。
TRPGに慣れ親しんだ方も、初めての方も、興味があったらこれを機に是非触れてみてください。
(Amazonより)

  • 作品名:永い後日談のネクロニカ(英語:Nechronica -The Long Long Sequel-)

  • 著者:神谷涼

  • 出版社:つぎはぎ本舗

  • ジャンル:ゾンビ系/協力系/ワイワイ&パーティー系/サイコロ系

  • プレイ人数:2〜4人

  • プレイ時間:2〜3時間程度

  • ルール難易度:★★☆☆☆(初心者の方は経験者と一緒にプレイしましょう。)

ネクロニカの目的(概要)

長い後日談のネクロニカは人類滅亡後の未来を舞台に死せる少女たちを演じるテーブルトークロールプレイングゲーム(TRPG)です。

ゲーム参加者は2〜4人のプレイヤー(少女代理人)と1人のネクロマンサー(ゲーム案内役)に分かれ、共に物語を作っていきます。

プレイヤーはそれぞれ、死せる少女たるドールを操ります。

ドールとして世界を彷徨い、次々と現れる敵を解体し、壊れてしまいそうな心をつなぎとめていかなくてはいけません。

その日々は退廃的で、とてもスリリングな時間となることでしょう。

(書籍「ネクロニカ」より)

ネクロニカの準備

実際にゲームを遊ぶには時間と場所、人数の他にも以下の品物が必要になります。

  • 筆記用具:参加者1人につき1本は必要。書いたり消したりできるものが良いので鉛筆かシャーペンをお使いください。消しゴムも最低1つは必要。

  • 人形設計図のコピー:参加するプレイヤーの人数分必要。巻末のものをコピーして使ってください。

  • 10面体サイコロ:参加者1人につき1つのサイコロが必要。ホビーショップなどで販売されています。

  • 舞台見取り図のコピー:1枚必要。大きい方が使いやすいので、巻末にあるものを拡大コピーすると良いでしょう。

  • マーカー:舞台で居場所や行動タイミングを示すためのコマ。マーカーはプレイヤー1人につき2つ必要。
    ネクロマンサーも登場させる敵の2倍の数だけマーカーを用意しましょう。
    マーカーは十面体以外のサイコロやおはじき、小さなフィギア、チェスのコマなどがお勧めです。

  • ルールブック:最低でもネクロマンサーが1冊持っていなくてはいけません。

シート類はネクロニカの公式サイトからダウンロードできるので利用しましょう。

ネクロニカ公式サイト

▽カバーの裏側にはドール(キャラクター)のシートがあります。
ネクロニカ

▽戦闘で使用する舞台見取り図。
ネクロニカ

ドール(キャラクター)の作成

さてPLの化身たるドールを作っていただくわけですが…。オーダーメイドの人形を初めて作るのはいかにも骨の折れること。

初めてNCをなさる際、他のPLが不慣れな際、世界やルールを説明するだけでも大変でしょう。

またせっかくネクロニカに慣れていただいても、時間のない時だってあるでしょう。

あるいは逃げ遅れたドールが完全に崩壊されてしまい、キャンペーンセッションから退場してしまうかもしれません。

そこでこちらに作り置きの人形6体を用意いたしました。

初めてのセッションには彼女たちを使ってみることを強くし推奨します。

あなたがあなた自身の手で作るドールはきっと愛情に値する存在となるでしょう。

けれどそれだけに不満の残る完成度となってはいけません。

サンプルドールたちは、これからあなたが作るドールの文字通り「サンプル」として役立つはずです。

【ドールの作成の流れ】

  1. 所持している記憶のカケラを決定する
  2. 暗示の内容を決定する
  3. ポジションを選択する
  4. クラスを選択する
  5. スキルを選択する
  6. 強化値をを算出する
  7. 強化パーツを獲得する
  8. 宝物を決定する
  9. 最大行動値を算出する
  10. 配置を決定する
  11. 名前、享年等を決定する
  12. 他のドールに対する未練の内容を決定する
  13. ドールの完成

※サンプルドールを使用する場合は、上記の1、2、11、12のみ決定すればOKです。

ネクロニカのルール(ゲームの流れ)

ドールは完成しました。姉妹たちとの未練も獲得できました。

いよいよネクロニカのセッションが開始されます。

ネクロニカのセッションは戦闘を避けることができません。

戦闘は1回のセッションにつき1回です。1回のセッションに複数の戦闘が発生する事はありません。

同じ場所を舞台に複数の戦闘が発生するならそれは複数のセッションとして扱われます。

こうしたネクロニカのセッションは以下の3つのパートに分かれています。

  • アドベンチャーパート:物語としてのセッションの中心。ドールたちの置かれた状況と、起こる事件について描写していく。
  • バトルパート:ゲームとしてのセッションの中心。ドールたちに牙をむく他のアンデットやミュータントとの戦闘を行う。
  • エンドパート:物語、そしてゲームの事後処理を行う。

使われるルールもパートによって異なりますので注意してください。

アドベンチャーパート

ドールが出来上がり、未練も決定したならアドベンチャーパートからセッションを開始します。

シナリオによってこのパートの長さは様々です。

ほとんどないこともあれば、かなりの時間をかけることもあるでしょう。

このパートでは以下のことが行われます。

  • カルマの発表
  • 状況の把握
  • ドールの対話
  • 事件の発生
  • 敵との遭遇

バトルバート

ネクロニカのセッションが戦闘なしに終わる事は基本的にありません。

このパートでは以下のことが行われます。

  • 戦闘開始前の処理
  • 戦闘
  • 戦闘終了時の処理

エンドパート

戦闘が終了した後、セッションを終了させるためのパートです。

エンドパートでは以下のことが行われます。

ただし、バトルパートでドールたちが全滅してしまったなら「エンディング」と「寵愛を得る」事しかできません。

  • パーツの修復
  • ドールの対話
  • エンディング
  • 次のセッションへ

判定について

セッションで最も多く使うルールが「判定」です。

判定することによって、ドール(あるいは敵)が行った行動がうまくいったかどうかを決めます。

もちろんただ歩いたり、目の前に落ちている日記帳に気付いたり、姉妹に言葉を伝えたりすることに判定は必要ありません。

判定するのは成功するかどうかわからない行為です。

ゾンビのひしめく傍を気づかれずに移動したり、心のれそうな姉妹を言葉で励ましたり、迫るできアンデットに銃弾を命中させたり…そんな時、ドールは行動が成功したかどうかを「判定」によって決めるのです。

判定では基本的に10面体サイコロを1つ振ります。

そして出目が5以下なら失敗。6以上なら成功となります。

判定によっては出目に修正値が加えられることがあります。出目と修正値を合計した数値を「判定値」と呼びます。

特に1以下の判定となった際は大失敗となります。(修正によっては0、やそれ以下の数値も起こりえます)通常よりも致命的な事態を起こすでしょう。

一方、判定値が11以上となったなら大成功。通常以上の素晴らしい成果を与えてくれるでしょう。

戦闘について

戦闘はバトルパートの大部分を占めています。

アンデッドたちの戦闘は人間のそれとは大きく異なり、腕がなくなろうと頭が取れようとまだまだ続きます。

NCもPLも、安心して破壊し合いましょう。

戦闘はドールとNCが操る手駒の間で発生します。

戦闘の準備

戦闘は、「舞台見取り図」と呼ばれる記号化された地図上で行われます。

地図は5つの領域に分かれています。

それぞれの領域をエリアと呼びます。

勝利の剣と全滅

戦闘には様々な状況があり、状況によってNCから異なる勝利条件が与えられます。

ドール側が勝利条件を満たしたら、ドールたちの勝利となり、手駒がいまだに残っていてもバトルパートが終了します。

残った手駒らは、その場の指揮官を失って無意味な行動しか取れなくなったと考えてください。

戦闘の進行

戦闘は、ターンと呼ばれる時間単位で区切られています。

1ターンはゲーム内の時間でおよそ10秒です。

ターンはさらにカウントと呼ばれる時間単位で区切られています。

カウントが戦闘参加者の行動値と密接に関わっています。

サンプルシナリオ

シナリオ1「死人工場」

  • 参加PL数:2〜4人
  • 必要時間数:2〜3時間

【あらすじ】

廃工場で目覚めたドールたちは、工場を抜け出すことを決意しました。

しかし、そこでは奇怪な作業が今も死者たちによって行われ、ドール達には工場で稼働するアンデット兵器が襲いかかるのでした。

シナリオ2「Welcome party from Beth」

  • 参加PL数:2〜4人
  • 必要時間数:3時間前後

【あらすじ】

海岸にたどり着いた姉妹たちは、打ち上げられた大きな客船を発見します。

探索すれば奇妙な気配と、あるネクロマンサーの遺産を発見します。

そして誘うような気配を追って、開いた扉の先には自我を持つ無邪気な少女が満面の笑みを浮かべ…歪んだ肉体を蠢かせて待っていたのでした。

▽ネクロニカのルール説明等はこちらの紹介動画がわかりやすいです。

ネクロニカのおすすめポイント

人類が滅んだ世界を舞台に少女ゾンビが戦うTRPG!

「永い後日談のネクロニカ」は人類が滅んだ後の世界を舞台に、「ドール」と呼ばれる少女ゾンビが戦うTRPGです。

独特の世界観なので、ゾンビの表現に抵抗がある人にはおすすめしません。

(私は苦手なタイプですが、イラストが可愛い雰囲気なので大丈夫でした。)

プレイヤーは「ドール」となり、自分の体をパーツで強化して強くしていきます。

ドールを強化していく過程はまさにTRPGらしく面白いですね!

最後は仲間と協力してボスを倒します。

戦闘のシステムは最初わかりにくかったのですが、説明してもらってなんとか理解できました。

慣れれば大したことはないのですが、この点は経験者がいた方が良いですね。

世界観にハマればドールの強化やバトルなどが楽しいTRPGです!

パーツで強化したドールでバチバチに戦おう!

初めてキャラクター作成する場合や時間が少ない場合はサンプルドールを使用しましょう。

ある程度数値が決まっているのでとても便利です。

サンプルキャラクターも数種類あるので、各プレイヤーが好みのものを選びましょう。

プレイ人数は2〜4人。2でもプレイできますが、4人の方が面白いと思います。

プレイ時間は2〜3時間程度なので、他のTRPGと比べると短い方ですね。

TRPG初心者にはこれくらの長さの方がちょうど良いと思いますが、世界観が合うかどうかは事前に確認しておいた方が良いでしょう。

強化したドールで戦うのは楽しいので、こういう世界観や表現が好きな友達と遊ぶと盛り上がること間違い無しです!

▽キャラクターシート。体の部位に武装するという発想は他のTRPGになく独特ですね。
ネクロニカ

▽初めての人はサンプルキャラクターを参考にすると良いでしょう。
ネクロニカ

▽永い後日談のネクロニカ