YU@ボドナビ(@boardgameblog2)です!
今回はTV番組のリアリティーショーを舞台にしたTRPG「キルデスキルデスビジネス」をレビューします!
TRPGとは「テーブルトーク・ロールプレイングゲーム」の略で、ゲーム機などのコンピュータを使わずに、紙や鉛筆、サイコロなどのアナログな道具を使って、本(ルールブック)に記載されたルールに従って遊ぶ“対話型”のロールプレイングゲームです。
以前からTRPGには興味がありましたが、今回初めてプレイする機会があり参加しました。
初めてのTRPGは「キルデスビジネス」です!
キルデスビジネスとはTVのリアリティーショー番組という設定で進んでいくTRPGですが、もちろんただのTV番組ではありません。
ヘルPという悪魔が司会進行役(GM)となり、魂の債務者(プレイヤー)が戦闘などで戦いながら魂を集めていくというぶっとんだ内容です。
かなり個性的な世界観でしたが、これが自由度の高いTRPGの面白さを感じることができます。
今回は初めてのTRPGでGMや他プレイヤーの皆さんに助けられながらプレイしましたが、すぐにこの世界観にハマりますね!
他のTRPGに比べると事前準備も少ないようなので、初めてTRPGをプレイする人にもおすすめです。
▽キルデスビジネス
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目次はこちら
キルデスキルデスビジネスってどんなTRPG?
- TV番組のリアリティーショーを舞台にしたTRPG
- 戦闘以外にも独特の世界観とノリが楽しい!
- 準備が少なく、TRPG初心者にもおすすめ。
▽本の裏面。ここを読めばどんなTRPGなのかイメージがわかります。
キルデスビジネスの評判
キルデスビジネス卓開始。
「ラブコメの主人公になりたい」
「世紀末覇者になりたい」
「クッキーを焼きまくりたい」
の三本だての予定。#tamacon pic.twitter.com/rQYR3dJghH— あすとろにいさん (@AstroHo_Nisan) 2013年9月16日
キルデスビジネスです! pic.twitter.com/Uzwmzqy6zH
— そりゃく (@soryaku) 2016年9月8日
「語彙力がないのってバズるらしいからあれ番組内でやってよ」
地獄のTVショーにサタンがそんな口出しをした結果、あらかじめ決められた言葉の中から1D6+2個の選択した言葉しか喋れないキルデスビジネスが行われました。すごーいたのしーフレンズごっこなんだね!わーい。食べないよ! pic.twitter.com/eknhAo0PSm— 一石楠耳@異世界剣脚と異世界二回転連載中 (@isikusu) 2017年3月4日
ノリでキルデスビジネスのどどんとふ用マップ作りましたので、ご自由にどうぞ。
横22×縦16です。 pic.twitter.com/DYihanbaIb— 狸原ムジナ:穴蔵書房 (@mudinaTRPG) 2016年8月18日
キルデスビジネスはこんな人におすすめ!
- TRPG初心者
- 独特の世界観が好きな人
- TRPGのめんどくさい事前準備が苦手な人
- 悪魔の心を持っている人
キルデスビジネスの詳細データ
『キルデスビジネス』は悪魔のリアリティ番組だ。普通の人間に衣装を着せ、小道具を持たせ、魂の債務者を殺させる。
残酷で派手な戦闘、無意味な裸、苦悩や狂気。そうしたものを見て奴らは楽しむ。
最後に勝ち残った出演者はひとつだけ願いをかなえてもらえるのだが…誰が勝つのか、はたして勝っていいのか、誰を勝たせるべきなのか?
(Amazonより)
- 作品名:キルデスビジネス(英語:KILL DEATH BUSINESS)
- 著者:齋藤高吉、冒険企画局
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出版:新記元社
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ジャンル:ワイワイ&パーティー系/サイコロ系
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プレイ人数:プレイヤーが3〜5人が理想(ゲームマスターは別)
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プレイ時間:3〜5時間(初回プレイの場合)
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ルール難易度:★★☆☆☆(初めての人は経験者と一緒に遊びましょう。)
キルデスビジネスの目的(概要)
このテーブルトークRPGでは、プレイヤーは願いを叶えるために悪魔と出演契約を結びヘルTVの殺人リアリティー番組に出ることになった回収人として、魂の債権者である標的を追うことになります。
ゲームで高得点をマークし、願いを叶えるのはかなり難しい挑戦となるでしょう。
標的は強く、標的を守っているご護衛天使も強く、同じ立場のライバルたちも強い人々です。
しかし、最大の敵はヘル視聴者です。娯楽に飢え、飽きやすく、不可解なこだわりを持つ彼らに番組が受け入れられなければ……支離滅裂かつ無茶なテコ入れが始まります。
無意味な暴力をふるい、艶やかに裸身を晒し、ヘル企業の商品をアピールし……たまに全く関係ない別ジャンルの番組のふりをする必要もあるかもしれません。
頑張って視聴率をキープしつつ、願いを叶えるために得点を稼ぎましょう。
「キルデスビジネス」はそんなゲームです。回収人は……あなたは最後まで踊ることができるでしょうか?
(書籍「キルデスビジネスについて」より参照)
TRPG初心者の方への諸注意
「キルデスビジネス」のプレイヤーは、自分の作ったキャラクターを演じ、その立場に立ちます。
キャラクターになりきって、ゲームマスターと呼ばれるゲームの進行役が設定する状況に対して行動を宣言することでゲームが進んでいきます。
これをロールプレイといいます。
実際にどんな風にロールプレイすればいいのかは、リプレイパート(本の前半にある実際に遊んだ様子を書いた読み物)を見るとよくわかるでしょう。
しかし、テーブルトークRPGではいろいろなことが起こります。
架空の世界で可能なあらゆることがルールになっているわけではありませんので、プレイヤーがルールにない行動をとりたがった場合、ゲームマスターは、ゲームが楽しくなるように自由にルールを変更、調整しても構いません。
準備物(用意するもの)
キルデスビジネスを遊ぶために以下のものを準備しましょう。
- キルデスキルデスビジネス(本):ルールを参照するために最低でも1冊は必要です。
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筆記用具:シート類に記入するために必要です。書いた後で消せるものを準備しましょう。
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サイコロ:6面体のサイコロが最低2つ必要です。3箇所ごとに4〜6つほど用意しておくとスムーズです。
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シート類:セッション中に変化する情報を書き留めておくために必要です。以下を参考に、本からコピーするか公式サイトから印刷しておきましょう。
【準備するシート】
- 回収人用キャラクターシート:プレイヤーが扮する回収人のキャラクターを記録しておくためのシート。プレイヤー1人につき1枚必要。
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標的・護衛天使用キャラクターシート:ゲームマスターが操るNPCを記録するためのシート。標的に1枚、護衛天使に1枚あると良いでしょう。
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視聴率管理シート:セッション中に変動する番組の視聴率をプレイヤーに示すためのシート。1枚あればOK。シート上に適当な駒を置いたりして使いましょう。
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手術中マーカー:そのプレイヤーの回収人はヘルERの処理中です、ということを示すマーカー。最大でプレイヤーの人数と同じ数が必要になります。
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ルールサマリー:セッション中によく使うルールをまとめたもの。テーブルの上に置いておけばルールを楽に参照できます。
▽本のカバーの裏面がキャラクターシートになっています。
キャラクター作成
まず、カバー裏に印刷されているキャラクターシートをコピーして自分用のキャラクターシートを作りましょう。
インターネットのウェブサイトからキャラクターシートのファイルをダウンロードして、それを印刷しても構いません。
紙のサイズを調整しやすい印刷の方がおすすめです。
行為判定について
キルデスビジネスのキャラクターが、成功するか失敗するかわからないような行動とったときには、「行為判定」と言う処理を行います。
行為判定をチャレンジと言うこともあります。
例えば、敵に向けて放った必殺の攻撃が成功したか、心を込めた言葉が相手に通じたか、ゲーム内でキャラクターがとる行動は大抵の場合、結果が分かりません。
その結果を決めるために行為判定を使います。
【行為判定の流れ】
- 特技の決定
- 特技の確認
- 目標値の確認
- サイコロを振る
セッションについて
キルデスビジネスでは1回のゲームのことをセッションと呼びます。
ゲームマスターが状況を説明し、それに対してプレイヤーが、それぞれのキャラクターにどんな行動を取らせるかを考え、宣言します。
その繰り返しでセッションは進んでいきます。
実際のセッションの様子は、リプレイパートを読むとよくわかるでしょう。
セッションは、いくつかのフェイズに分かれています。各フェイズは順番に進行していきます。
【セッションの流れ】
- 導入フェイズ
- メインフェイズ
- 追加フェイズ
- 結果フェイズ
サイクルについて
キルデスビジネスではセッション中のプレイヤーの行動機会を均等にするために、サイクルと言う概念を使用します。
基本的に、各プレイヤーはサイクルごとに1回、主要な行動を行うことができます。
どんな行動ができるかは、フェイズによって異なります。
仲間と相談したり、身の回りの様子を確かめたりといった簡単な行動は、回数の制限なく行います。
サイクル中に行動を行うプレイヤーの順番は、それぞれのフェイズのルールによって決められます。
同じタイミングで行動を行うことができるプレイヤーが複数いる場合には、その順番はプレイヤー間で相談して決めることができます。
行動の順番が回ってきている手番プレイヤーのことを「シーンプレイヤー」と呼びます。
すべてのプレイヤーがシーンプレイヤーとなり、行動を済ませたらサイクルが終了します。
そして、また新しいサイクルが始まり、プレイヤー全員が1回ずつ主要な行動をとることができます。
導入フェイズ
キルデスビジネスは必ずヘルスタジオのステージに回収人が登場するところから始まります。
司会進行役の「ヘルP」と言う悪魔が様々な説明を行います。
彼はゲームマスターが操るNPCです。
性格や口調、容姿などはゲームマスターが好きに設定して構いません。
ステージの背後には大型モニターが設置されていて、説明に従って様々な動画やイメージ映像やインタビューなどが流れます。
回収人が説明を受け、それぞれの控え室に返されるところで導入フェイズは終了します。
メインフェイズ
導入フェイズが終了すると、セッションはメインフェイズに移ります。
回収人はヘルスタジオから標的のいる場所に出て行き、戦闘や交流を行っていくことになります。
メインフェイズは2サイクルでサイクルで構成されます。
プレイヤーが1サイクルの行動を全て終了させると、マスターシーンとして護衛天使戦が行われます。
プレイヤーが2サイクルの行動を全て終了させると、マスターシーンとして標的戦が行われます。
標的戦が終了するとメインフェイズは終了し、セッションは追加フェイズに移ります。
追加フェイズ
メインフェイズが終了すると、セッションは追加フェイズに移ります。
このフェイズはプレイヤーの選択によってはなくなり、そのまま結果フェーズに移ることがあります。
結果フェイズ
追加フェイズの行動が全て終了すると、セッションは結果フェイズに移ります。
舞台が再びヘルスタジオのステージになり、ヘルPが今回のセッションを総括します。
死亡してヘルERにいた回収人は復活して、すべての回収人がステージに集合します。
ゲームの終了と勝敗
セッションがシーズン最終話だった場合、「ソウル」が最も多く持っている回収人の願いが叶えられシーズンが終了します。
この時、悪魔は特にケチったりはしません。
どんな願いだろうとそのまま叶えてやり、その結果として世界がどう変わったかをみんなで話し合って楽しんでください。
ゲームマスターとは
キルデスビジネスを遊ぶには、ゲームマスターが1人とプレイヤーが2人以上必要です。
回収人のキャラクターを作って、それに扮したゲームを遊ぶのがプレイヤーです。
では、ゲームマスターとは何か?
回収人の狩りの対象である標的と、標的を守っている護衛天使を作り行動させる人です。
ヘルPやその他を悪魔たちに扮し、回収人を番組の進行に合わせて導く人です。
シーンの演出やサブプロットのつじつま合わせでアイディアが錯綜したときに、どれを採用するか最終的に決定する人です。
なんだか難しそうに見えるかもしれませんが、ゲームが始まってしまえばルールに書いてある通りにゲームを進行しつつ、プレイヤーが喜んだり悔しがっているのを見ているだけで良いと思われます。
プレイヤーの興味がNPCに向いた時だけ、そのNPCがどんな人なのか説明をしたりするNPCの行動を描写しましょう。
たまにNPCを使って戦闘に参加することもあるかもしれませんが、その時の立場はプレイヤーとほぼ同じです。
シーズンの長さの決定
最初のセッションを始める前に、ゲームマスターはキルデスビジネスのセッションを全部で何回行うかを決定します。
シーズン最後のセッションの結果フェイズで「ソウル」を最も獲得していた回収人が勝者となるので、この決定は重要です。
一度決めてしまったら後から変えることができません。
短いシーズンなら2回。
長いシーズンなら4回。
間をとって3回が適正です。
キルデスビジネスのセッションは、参加者が全員初めての場合はルールの確認やキャラクターの作成紹介に時間がかかり、3〜5時間になります。
それ以降のセッションは2〜3時間くらいです。
▽キルデスビジネス
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